抗てんかん薬フィコンパがエーザイから発売
2016年5月30日にエーザイから抗てんかん薬のフィコンパが発売されました。
適応症は
他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の下記発作に対する抗てんかん薬との併用療法部分発作(二次性全般化発作を含む)強直間代発作
となっています。
このフィコンパは果たしてどれほどの効果が期待できるものなのでしょうか。
てんかんとは
てんかんは、脳細胞のネットワークに起きる異常な神経活動のためてんかん発作を来す神経疾患あるいは症状とされています。
脳の神経細胞が突然激しく電気発作を起こし、
その症状は手足をガクガクと一定のリズムで曲げ延ばしする間代発作や、手足が突っ張り体を硬くする強直発作、あるいは非常に短時間の意識消失が突然起こる欠神発作、全身や手足が一瞬ピクッとするミオクロニー発作、感覚や感情の変化、特殊な行動などいろいろな症状があらわれる複雑部分発作など様々です。
決してマイナーではない病気で、てんかん発作の人に遭遇したことがある人も多いのではないでしょうか。
実際に患者数は1000人に5人〜8人(日本全体で60万〜100万人)といわれており、誰にでも起きる病気です。
てんかんの原因は様々で、脳腫瘍や頭部外傷後遺症などの明らかな原因がある場合は「症候性てんかん」、原因不明の場合は「特発性てんかん」と呼ばれます。
てんかんは適切な薬を服用すれば、日常に支障をきたすことなく過ごせます。
てんかんの症状
てんかんについてもう少し詳しく見てみましょう。
てんかん発作は、異常放電が起きる場所で様々な症状が発生します。
部分発作
後頭葉の視覚野で起これば光がチカチカする、手の領域の運動野で起これば手が痙攣する、側頭葉で起これば前胸部不快感や既視感が発生します。
全体発作
意識を消失し動作が止まって応答がなくなる、倒れて全身を痙攣させるなどです。
本人は発作の間意識がなくなります。
このほかにも、体の一部あるいは全体が一瞬ピクンと動くミオクロニー発作、突然体の力が抜けバタンと倒れる脱力発作、手足や口をもそもそと動かす自動症といわれる発作などがありますね。
てんかんの診断
てんかんは、診察中にてんかん発作が起こることは稀であるため、てんかんの診断はまず問診から始めます。
発作の症状や家族歴、生育歴などを問診します。
その後、脳はを測定し、必要に応じてMRIなどの画像検査を行います。
てんかん発作をもつ人には、発作の兆候を示す脳はが発生するため、これらの検査でてんかんを確定診断することになります。
てんかん治療、抗てんかん薬について
てんかんの治療は主に抗てんかん薬を服薬することで行われます。
最も処方されているてんかん薬はイーケプラです。
てんかんは、脳内の神経伝達物質の放出にかかわるシナプス小胞蛋白2Aと深く関係しています。
イーケプラはこのシナプス小胞蛋白2Aに結合してグルタミン酸等の神経伝達物質の放出を抑制することでてんかん発作を抑えます。
また、異常な興奮を抑えるためにデパケンが処方されることがあります。
これらの抗てんかん薬で効果が無い場合に新しく発売されたフィコンパが使われます。
フィコンパはグルタミン酸によるシナプス後AMPA受容体の活性化を高選択的かつ非競合的に阻害し、神経の過興奮を抑制する作用を持ちます。
日本に100万人いるといわれるてんかん患者のうち、30万人は従来の抗てんかん薬が効かないため、フィコンパが威力を発揮します。
フィコンパの注意点、副作用は攻撃性やふらつきです。
フィコンパ服用中に易刺激性(ちょっとした刺激で気持ちや体の変調を来す)、攻撃的になる・敵意をもつ、不安、死にたいという気持ちになるなどの症状があらわれることがあるとされています。
一般的な抗てんかん薬とほぼ同じですね。
まだ発売されたばかりのため、フィコンパの効果や特徴に関する情報は限定的ですが、今後服用感など様々な情報が出てきます。
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