頑固すぎるタバコの匂い
タバコの匂い。あれほど不快で、消臭に困るものはありません。
窓から一瞬入ってくるタバコの匂い、喫煙車の後方を走っているときに、エアコン吹き出し口からくるタバコの匂い。
タバコを吸わない人にとって不快なタバコ臭いあの匂い。
難しいといわれるタバコの脱臭について詳しく紹介します。
なぜタバコは脱臭できないか
一瞬香るたばこの匂いは当然不快ですが、最も不快に思うのが部屋や車内、ホテルの客室、飲食店のタバコの匂いです。
前のオーナーが喫煙者だった中古車は、たばこの匂いがなかなか取れません。
空室が無く、ホテルの喫煙ルームに宿泊するとき、消臭処理されていてもタバコの匂いを感じます。
トイレでタバコを1度でも吸うと、一週間はタバコの匂いが残ります。
なぜタバコはあれほど臭いが強烈で脱臭できないのでしょうか。
タバコはタバコ葉を燃やした煙を吸うものというのはご存知の通りです。
その煙には3000種類を超えるといわれる様々な成分が含まれ、匂いを発しています。
そもそも、人が臭いと感じるのは、匂いの成分が鼻に入ってくからです。
そんなこと当然だと思われますが、匂いの成分が鼻に入るというのは、物質を鼻で取り込んでいるというイメージです。
香りがあるものはすべて何らかの物質が空気中に浮遊し、それを鼻が吸い込み匂いを感じます。
要するに匂いというのは単なる物質です。
例えば酢酸イソアミル。これはバナナに含まれる物質で、この物質そのものがバナナの匂いです。
こんな構造をした物質は常温で液体。徐々に蒸発し、酢酸イソアミルが鼻に入ると「バナナの匂いだ」と感知します。
そう、匂いというのは物質そのものなのです。
もう少しく具体的に見てみます。
例えば、柔軟剤。
柔軟剤は香りを放つ物質が入っていて、しかもそれが少しづつ蒸発し空中を漂うため臭いを感じます。
柔軟剤の成分が服に染み込み、しかもそれがゆっくり時間をかけて蒸発するように設計されているため、匂いが持続します。
そして、におい物質がすべて蒸発しつくしてしまえば臭いはなくなります。
言い換えれば、においを発するものは必ず蒸発しています。
なので、時間がたてばいつか臭いはなくなります。
アルコールの匂いは素早く消えます。タバコの匂いはなかなか消えません。
アルコールは一瞬で蒸発しますが、たばこの匂いは少しずつ、時間をかけて蒸発していくため、たばこの匂いは頑固なのです。
タバコの煙は固体や液体であり、これが壁や布に付着します。
付着したタバコの成分が少しづつ匂い物質を蒸発させ、いつまでもタバコの匂いを発します。
では一般的なタバコ脱臭製品が効果がないのはなぜでしょうか。
それは、蒸発した臭い成分だけを除去しているか、におい物質の分解効果が弱いためです。
タバコの匂いを脱臭する商品は無数にあります。スプレータイプ、部屋や車に置くゲル状や炭タイプの商品、空気清浄機。
しかし、これらを利用してもタバコの匂いが全然消えないと思う人がほとんどでしょう。
先ほどのタバコが臭い原理を考えれば簡単です。
例えば、部屋や車に置く芳香剤や脱臭剤。匂いを吸収するタイプと香りを放つ2タイプがあります。
香りを放つタイプはそもそも香りでごまかすだけなので論外。タバコよりも強い香りを放出し、たばこのにおいを感じにくくさせているだけ。
タバコの匂いを吸着するタイプ。このタイプは「今」空間に漂っている匂い物質は吸着しますが、効果はそれだけ。
壁や布についたタバコ成分の蒸発は長く続くので、消臭剤の効果が切れたら匂いが復活してしまいます。
しかも、蒸発する臭いをすべて吸収するには脱臭剤が小さすぎるため、吸収が追い付かず匂いが取れません。
床全面に炭を敷き詰めるなどすれば解決するかもしれませんが、部屋の隅に、そして車に一つ、脱臭剤を置く程度では全く効果は期待できません。
しかも、たばこ成分の蒸発は非常に長期間続くため、脱臭剤を取り除けば、たばこのにおいは復活してしまいます。
空気清浄機も同様です。
蒸発してきたタバコの匂いを吸着するだけで、たばこの匂いが蒸発することを防ぐことはできないので、なかなか脱臭できません。
ではどうすればタバコを脱臭できるのでしょうか。
タバコの匂いが蒸発するのを防ぐか、タバコの臭い成分を分解すればよいのです。
例えば、たばこのにおいがついた衣類を洗濯すればタバコの匂いは消えます。
衣類についたタバコの成分を洗い流しているためです。
では、洗えないものはどうすればよいのでしょうか。
現在考えられている最強の脱臭方法がオゾンです。
オゾンの消臭は最強
オゾンは聞いたことがある人が多いでしょう。
オゾン層です。空の遥か上空で地球をすっぽりと覆って、有害な紫外線をカットしている成分です。
オゾンはOが3つくっついたO3という物質で、Oが2つくっついたO2、酸素と非常に似ています。
なので、オゾンは身近な所で作られます。
酸素に電気の火花やスパークを発生させると、そこにオゾンができます。
電気モーターやコピー機、そして静電気など、電気が放電し酸素がある場所には常にオゾンが生まれています。
オゾンは酸化力、要するに殺菌力や脱臭作用が強力です。
オゾンの酸化する力が物質の構造を変え、それが強力な脱臭効果を発揮します。
例えば、たばこの匂い。
壁に付着した固体や液体のタバコ成分にオゾンが働き、匂い成分を分解します。
においを発する物質そのものを分解し脱臭できるのです。
強力な脱臭、消臭効果があるオゾンですが、分解されやすいので高濃度のオゾンを作るには技術が必要です。
それを実現したのがアースウォーカートレーディングという会社。
オゾンを高濃度で発生させる技術や、オゾンを溶かしたオゾン水を作り、強力な消臭効果を発揮する製品を開発しています。
オゾンで部屋を消臭すればタバコの成分を分解し、においの発生源を除去します。
オゾン水を吹きかけても同様に、におい物質を分解します。
その強力な効果から、アパホテルなど、ホテルの客室のタバコ消臭に利用されています。
タバコ消臭をうたう、安い製品がたくさんある中で、オゾン発生器は少々高め。
特にコスト削減が厳しいホテル業界でオゾンが使われているということは、それほど効果が強力だということです。
安い消臭製品でタバコの匂いが消せるのなら、業界はそちらを選んでします。
オゾン発生機は用途や利用シーンにタイプ別に開発されています。
オゾン発生器 空間全体タイプ
オゾン発生器は、オゾンを発生させ部屋を脱臭するタイプと、オゾン水を作るタイプの2タイプがあります。
オゾンの濃度が高いほど強力な匂い分解効果があるので、用途に合った機器を選ぶのが重要です。
オゾンクラスター1400
まず定番のオゾン発生器。
ホテルやカラオケルーム、社内消臭の業務用発生器。メーカーの最上位グレードです。
オゾン生成量は1時間に1400mg。
短時間に強力に匂い物質を分解するため、ホテルの清掃タイミングに稼働、カラオケルームのタバコ消臭、中古車の車内消臭などに最適です。
強烈なタバコやあらゆる匂いが消えます。
オゾンメイド
オゾンクラスターと同様に、脱臭したい部屋にタイマーをセットし完了後に換気をするタイプです。
こちらも業務利用される強力なタイプですが、価格を抑えて手に入れやすくしたものです。
常に稼働させる空気清浄機と異なり、オゾンで匂いを分解するため、脱臭後は臭いが再発することはありません。
一般家庭でも介護の部屋やトイレ、キッチンの油臭さにも効果があります。
匂いで気分が悪くなってしまうのを防ぐために、診療所や介護施設、老健などでも利用されている性能の高いタイプです。
オースリークリア2
上の二つの製品に比べ、300mgというのは少なく感じますが、これでも十分高濃度です。
一般家庭用には最適なサイズで、キッチンの消臭や部屋のタバコ消臭に効果を発揮します。
専用のホースがついていて、下駄箱にホースを突っ込めば靴を丸ごと消臭できます。
靴の脱臭炭は、蒸発してきた臭いを吸着するだけですが、オゾンは臭いの発生源を分解するので匂いが消えます。
シガーソケットからも電源が取れるので、車内消臭にも最適。
中古車の納車直前の最終消臭作業にも利用できます。
オゾン発生器 オゾン水タイプ
日本では水道水の除菌に塩素が使われていますが、海外ではオゾンが使われている国もあります。
塩素は独特の匂いがするため、水道水が苦手という人もいますが、オゾン除菌の水道水はあの独特な匂いがありません。
東京都水道局、大阪市水道局ではオゾンで除菌された水道水の提供も始めています。
気体の高濃度オゾンは酸化力(除菌力)が強力なので、除菌、消臭中の部屋は退出する必要がありましたが、オゾン水の安全性は高く、水道水にも入っているのです。
高濃度のオゾン水は、野菜の洗浄や手洗い、さらに歯科医院などにも利用されています。
オゾンバスター
600mlをわずか2分で濃度4ppmと、歯科医院で利用する最低濃度2ppmを軽々クリアします。
生成したオゾン水はpHが中性のままで、塩素水以上の強力な除菌作用がある一方、細胞毒性がなく、30〜40分程度で通常の水に戻ります。
オゾン水で靴を洗ったり、床掃除などはもちろんですが、手洗いやうがい、野菜やお肉の臭み取りにも利用されています。
4つのオゾン発生器。
オゾン濃度が圧倒的に高く、メンテナンスも不要か簡単なため、急速に注目が集まっています。
定番3製品の比較表です。
タイマーをセットし、無人で行うオゾン発生器です。高濃度オゾンによって、においを元から分解できる実用的な製品です。
タバコの匂いで困っている、ホテルやカラオケ、中古車の事業者の方、介護施設やご家庭のペットやあらゆる匂いに効果があります。
それぞれのページには、実際の利用シーンやレビューが記載されています。

カテゴリ一覧
【新着記事】