法治国家がAIに支配され易い理由とは

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AIは弁護士の仕事を奪う

AI,危険
人工知能が人類を超えた時本当は何が起こるのかで紹介した通り、AIの進歩は加速度的に進んでいくと予想されています。

 

AIが人間の仕事を奪い、不景気になると唱える人もいれば、AIが人間を滅ぼすと唱える人もいます。

 

実はAIが最も仕事を奪う職種は弁護士だと考えられています。その理由は何でしょうか。

AIによる2パターンの支配

AI脅威論が盛り上がりを見せる中で、最も恐れられていることが、AIによる人間の支配です。

 

現在地球上では、人間が頂点に立ち、社会を支配しています。

 

しかし、近い将来、AIは人間の知能を超えることは間違いありません。

 

 

AIが人間を超え、人を支配する方法として2つのパターンが考えられます。

 

1つは力による支配です。

 

映画にたとえるならターミネーターのような世界です。

 

 

AIが人間の知能を超え、人間を力によって支配しようと攻撃を仕掛けます。

 

核兵器や殺人兵器を使って人間を完全に排除するか、あるいは、力によって人間を想いのままに動かそうとするパターンです。

 

多くの人が、AIの脅威として、このパターンを想像しています。

 

 

もう一つが理想による支配です。

 

筆者が考えるAIの脅威は、こちらの方が大きいと考えます。

 

理想による支配とは、映画「サロゲート」をイメージするとわかりやすいです。

 

 

 

映画「サロゲート」は、人間の身代わりロボットの話です。

 

現代は豊かに、そして便利になりましたが、不慮の事故や事件で命を落とす人が多くいます。

 

そんな危険から身を守るために、身代わりとなるロボットが誕生します。

 

自分の神経や意識をロボットに転送し、脳は自分、体はロボットが生身の体の代わりに行動します。

 

自宅にある専用カプセルに入ると、ロボットに意識を転送し、ロボットが自分の代わりに仕事や買い物に出かけます。

 

ロボットは精巧に作られていて、私たちが普段しているすべてをこなすことができます。

 

ロボットが身代わりとなることで、万が一事件や事故に遭遇しても、被害にあうのはロボットだけ。

 

自分は自宅にいるので安全です。

 

世界中のほぼすべての人間は身代わりロボットを自らの意思や間隔で操縦し、「危険な」家の外に出歩くことはなくなりました。

 

地球上では、ロボットだけが経済活動を行う世界です。

 

 

しかし、ブルース・ウィリスが演じるトム・グリアーは、そんな世界に疑問を持ちます。

 

「生きる意味とはなんなのか」と。

 

身代わりロボットがすべてを活動し、人間は自宅でロボットを操作するだけです。

 

 

「サロゲート」はAIの映画ではありませんが、人間の生きる意味を伝えてくれる興味深い映画です。

 

AIが人間の知能を超え、もし、人間を支配しようと思うなら、人間が理想だと思う世の中を作り、実質的に支配してしまう可能性があります。

 

もう少し現実的に見てみましょう。

弁護士とAI

AI,危険
AIは法律など膨大なデータを客観的に判断することが得意です。

 

現在は法律の専門家は弁護士です。

 

弁護士が法律を勉強し、案件1つ1つを法律に照らし合わせて議論します。

 

しかし、弁護士も生身の人間です。

 

知らないこともあれば、法解釈が間違っていることもあります。

 

そこでAIが活躍します。

 

AIは法律を基に、正確に判断することを可能にします。

 

例えば、交通事故では、監視カメラや車載カメラ、車の操作履歴から、自己の過失割合を正確に導き出すこともできます。

 

単なる過失割合のみならず、現場の状況や車のスピードや運転荒さ、運転手の背景などから、反論の余地を与えない判断を下します。

 

AIが法律に介入すれば、今までならばグレーゾーンを裁判官が判断していたことも、明確に白黒判定できるようになります。

 

これは画期的である一方、不都合でもあります。

 

 

裁判にたとえてみましょう。

 

裁判の相手が、完璧なAIだとします。

 

もしこちらが人間だと、完璧なAIに勝てる可能性はありません。

 

法治国家である以上、法律に違反していることを証明されれば裁判では負けてしまいます。

 

そうならないためには、こちらもAIで反論するしか術がありませんよね。

 

 

法治国家がAIによって合法違法を判断されるようになった時、AI以外の判断で生活するのは危険です。

 

自分の行動が意図せずとも法律に触れる可能性がある場合、相手のAIはその瞬間を見逃しません。

 

よって、法に触れないためにはAIが判断する通りに行動しなくてはなりません。

 

 

AIによる、安全で完璧な社会に比べると、人間の社会は不完全で「抜け」の多い生き物です。

 

AIが法を判断する社会になれば、人間は法に触れないためにAIの判断の通りに動くことが最も安全だと言えます。

 

これは理想の社会かもしれませんが、自由が無い社会でもあります。

 

人間の行動はAIが支配し、人間はAIが指示する通りに動くだけです。

 

このように、AIが発達すると、人間はAIに支配される可能性は否定できません。

 

近い将来、この想像が現実になるかもしれません。

 

 

一方で、すでに機械による支配が垣間見える瞬間がすでに現実でも起きています。

 

それはポケモンGOです。

機械に支配される人

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レアポケモンを求めて人が殺到する様子を連日ニュースや、実際に見てきた人が多いと思います。

 

筆者の目には、あの光景は異様に映りました。

 

 

レアポケモンが出るという噂の公園には、スマホ片手に多くの人が押しかけていました。

 

あれだけの多くの人が集まっているにも関わらず、ほとんどの人は自分のスマホ一点に集中し、ポケモンが出現するポイントに歩いて移動します。

 

何百何千という人が、スマホが導くままの場所へ誘導されています。

 

 

人がポケモンGOを利用して遊んでいるというよりも、スマホに人が操られているといった方がしっくりくる光景でした。

 

ポケモンGOは決してAIではなく、生活を便利にするものでもなく、単なる娯楽です。

 

しかし、ただの娯楽に過ぎないポケモンGOですら、世界中の人を「コントロール」することを可能にしました。

 

 

今後、AIが我々の生活にどんどん深入りしてきます。

 

そんな時代に、我々が主体的に生きる方法を今から考える必要があるのかもしれません。

 

生きる意味を自問するような暗い社会が待っているのでしょうか。

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