世界主要国のGDP推移
世界経済を牛耳るアメリカと中国。
実はこの2国は初めから世界で圧倒的パワーを持っていたわけでないのは承知の通り。
日本を含めた世界経済GDPの推移を紹介します。
伸びる大国、伸びない日本
GDPとはGross Domestic Productの略語であり、国内総生産といわれます。
GDPの伸び率は経済の伸び率とリンクしており、言い換えればGDPは国が持つ経済活動のパワーを示しています。
単純に、GDPが多ければ国力も高いのです。
では実際にGDPの推移を見てみましょう。
1800年の世界GDP。
中国が世界でも圧倒的な経済大国であり、その規模は約31兆円でした。
日本は約3兆円。中国の10分の1の小国です。
対するアメリカは1.4兆円。日本よりも規模の小さな国だったことがわかります。
【1800年】
1位 中国:31兆円
8位 日本:3兆円
12位 アメリカ:1.4兆円
1850年。50年という長い月日が流れましたが、中国は10兆円ほど伸ばしました。
2位は変わらずのインド20兆円。アメリカは急成長し7兆円。日本は3.6兆円と僅かな伸びです。
【1850年】
1位 中国:40兆円
5位 アメリカ:7兆円
9位 日本:1.4兆円
1890年、アメリカは中国を抜き、世界第一の経済大国へと成長します。
中国は35兆円へ、経済規模を落としています。
日本も6兆円越えするなど急速に発展しましたが、アメリカの伸びは圧倒的でした。
【1890年】
1位 アメリカ:36兆円
2位 中国:35 兆円
9位 日本:6.5兆円
1928年、世界恐慌が発生する直前の世界GDP。
アメリカが大きく経済を発展させ、2位の中国と2倍以上の差をつけ、世界超大国を確立します。
ドイツが世界第3位の大国に成長していることもわかります。
【1928年】
1位 アメリカ:132兆円
2位 中国:51 兆円
9位 日本:17兆円
1941年、世界第二次世界大戦です。
中国は順位を落とし、ヒトラー率いるドイツが世界第2位の経済大国となります。
しかし、アメリカの絶対的地位は変わりません。
この年、日本は経済規模が5倍のアメリカに宣戦布告を行う真珠湾攻撃を実施。
無謀ともいえる挑戦だったことがわかります。
【1941年】
1位 アメリカ:155兆円
5位 中国:43 兆円
9位 日本:29兆円
1945年。第二次世界大戦が終わり、日本が戦争に敗れた年です。
アメリカの伸びはとどまることを知らず、世界で圧倒的な地位を維持します。
一方中国は1800年とほぼ同じころまで衰退。100年以上、全く成長していないことがわかります。
日本も敗戦によって、大きく経済規模を落とします。
戦勝国が発展し、敗戦国が衰退するという結果になりました。
【1945年】
1位 アメリカ:277兆円
5位 中国:32 兆円
9位 日本:23兆円
1993年、世界経済が大きく発展した50年間です。
アメリカは1000兆円という莫大な経済規模に到達。
日本は高度経済成長を遂げ、世界2位の経済大国となります。
23兆円という小国から、一気に400兆円という、大国にのし上がります。
中国も経済発展を遂げ250兆円の国家になります。
【1993年】
1位 アメリカ:1000兆円
2位 日本:400兆円
4位 中国:250兆円
2000年。アメリカの経済は伸び続けます。
このころから中国の急速な発展がはじまり、ついに世界2位の経済大国へ成長。
軍事の近代化が始まったのもこのころです。
長らく世界2位にいた日本は中国に抜かされ3位に陥落。
【2000年】
1位 アメリカ:1250兆円
2位 中国:450兆円
3位 日本:420兆円
2013年。僅か13年という短い間に、中国はアメリカのGDPと肩を並べます。
同時に、インドの経済も急速に発展し、日本は4位に転落します。
他国が経済発展させているのに対し、日本はほとんど成長していないこともわかります。
【2013年】
1位 アメリカ:1580兆円
2位 中国:1540兆円
4位 日本:460兆円
2020年、中国がアメリカを大きく引き離し、2500兆円という驚異的な経済規模となります。
また、インドも急速に発展し、1000兆円という世界超大国の仲間入りを果たします。
対する日本は500兆円と、相変わらず低い伸び率です。
【2020年】
1位 中国:2500兆円
2位 アメリカ:1860兆円
4位 日本:500兆円
そして2040年、中国、アメリカ、インドはますます経済を発展し、4位以下の国をまったく寄せ付けない大国を築き上げます。
また、同じアジア地域ではインドネシアが日本に次ぐ世界第5位の経済国に上昇するとされています。
【2040年】
1位 中国:4420兆円
2位 アメリカ:3200兆円
4位 日本:680兆円
リアルタイムで見れる動画もあります。
世界は3ヶ国で経済が回る
1800年、世界の中心だった中国は、200年近く停滞期を経験。
しかし、2000年からの急速な近代化で世界の大国へと返り咲き、軍事、経済規模で日本を圧倒します。
アメリカは第二次世界大戦以前から世界経済を牛耳っており、現在まで強大な軍事力と経済力で、ますます経済発展を遂げていきます。
インドは、第2の中国といわれており、今後急速な経済発展が確実です。
一方、日本は1990年代の高度成長期から僅かな成長しか遂げていません。
中国、アメリカ、インドという、超大国を前に、日本は今後の経済発展予測を覆すことができるのでしょうか。
その可否は、我々一人ひとりの経済活動にかかっています。
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