世界最強
UH-60ブラックホークは、映画ブラックホーク・ダウンでも有名になった、世界最強のヘリコプターです。
ビンラディン暗殺では、謎のステルスヘリコプターにも改造されたヘリ、ブラックホークについて詳しく紹介します。
ブラックホーク
軍事用ヘリ、ブラックホークは、1979年にアメリカが開発、運用を開始した最新のヘリコプターです。
現在に至るまで様々な改良を加えられ、陸軍における最重要ユニットの一つとして運用されています。
ブラックホークの位置づけは、汎用へりとなっており、戦線における攻撃、輸送、救護、地雷設置など様々な任務をこなせるよう設計されています。
中でも最強のブラックホークはMH-60L Direct Action Penetrator(DAP)と呼ばれるアップグレードモデルで、特殊部隊が使用する攻撃、強襲専用のヘリです。
ブラックホークDAPはM230機関砲、ロケット弾、M134Dミニガンが搭載され、近づく敵を一掃します。
M230機関砲は30mm機関砲で、目標に付近で炸裂し、周囲の敵を叩きます。
射程は4500mにもなり、1秒間に10発もの砲弾を浴びせます。
同じ写真に写っているロケット弾は、Hydra70(ハイドラ70)と呼ばれるロケット弾で、誘導システムが付いた精密システムです。
ハイドラ70には、用途に合わせて様々なロケット弾を選択可能で、壁に隠れた敵を壁ごと吹き飛ばす高爆発性弾頭や、集団で移動する敵にを一撃で一掃する炸裂弾頭などを搭載できます。
M134Dミニガンは、1秒間に50発以上の発射能力を備え、ガンというよりは、レーザー兵器に近い性能を持っています。
搭載された3種類の武器の複合攻撃で敵を破壊します。
その動画がこれです。
エンジンはガスタービンエンジンを採用し、装甲は複合素材によって頑丈に作れれています。
また、燃料タンクは被弾しても燃料の流出を抑え、同時にすべてのタンクが破壊されない設計となっており、ブラックホークの耐久性は最高度となっています。
世界でもベストセラーとなったブラックホークですが、開発や運用も含め、まったく公表されてこなかった、最強のステルスバージョンのブラックホークヘリが存在します。
ステルスヘリブラックホーク
2011年に行われたビンラディン殺害任務の際に初めてその存在が知られることになります。
ビンラディンはご存知の通り、アメリカ同時多発テロの首謀者です。
テロの後、アメリカ大統領はビンラディンの身柄引き渡しをアフガニスタン政府に要求。しかし、タリバン政権がこれを拒否。
合衆国はタリバン政権の破壊とビンラディン殺害を軍に命令、即座に猛攻撃が開始されました。
大統領の決定と同時に、アメリカ空母打撃群、遠征打撃群、水上戦闘群が即座に近海に到着、到着と同時に制空戦闘機とトマホークによる攻撃にタリバンは制空権を即刻喪失、すぐさまアメリカは陸軍を派遣します。
戦闘は主にアメリカが支援する北部同盟の軍が前線で戦い、タリバン政権はあっという間に崩壊します。
しかし、ビンラディンは側近を引き連れ、移動を繰り返し、アメリカの手を逃れようとします。
当時、ニュースはアメリカ軍の苦戦を伝えていましたが、裏側ではアメリカの脅威の情報収集力と軍事力がビンラディンを追い詰めていました。
軍やCIAが世界最強の諜報部隊を送り込み、さらに偵察部隊がビンラディンの居場所を突き止めます。
ビンラディン潜伏先特定の情報は、米政府の最高機密にランクされ、大統領とその側近、軍事上層部の一部しか知らされませんでした。
大統領は殺害の命令を下しますが、潜伏先はパキスタンの防空網の中にあります。
作戦の性質上、パキスタン政府に飛行許可を取るわけにいかず、また、残党勢力による反撃の可能性がありました。
そこで、アメリカは、極秘に開発していたステルス型ブラックホークを投入します。
このステルスブラックホークは、レーダーはもちろん、目視、音などあらゆる要素がステルス化されていました。
まず、音。ヘリは、巨大なローターを備えており、空気を切り裂く音が発生します。
ステルスブラックホークはローターの形状を改良し、ヘリから少し離れると音がほとんど聞こえなくなるほど高度に静音化されています。
また、機体表面には、視認性を落とし、レーダー派を吸収する特殊なコーティングを施されます。
作戦は夜中に実行されたことから、ビンラディンがブラックホークの接近に気づく余地はなかったと考えられます。
ヘリは潜伏先の目の前の庭に着陸しましたが、ビンラディンや側近がその存在に気付いたのは、特殊部隊に囲まれたときでしょう。
高度に訓練された特殊部隊により、側近は即座に制圧され、ビンラディンは頭と心臓を撃ち抜かれ死亡。すぐさま米本土まで回収されています。
この作戦の際、ステルスヘリのうち一機がエンジン不調で離陸不能となり、爆破処理され、その残骸からステルスヘリの存在が世界に知られることになりました。
言い換えれば、もし、この時、ステルスヘリが故障していなければ、世界はステルス型ブラックホークを今でも知ることはなかったということになります。
このことからも、アメリカ軍では極秘の最新兵器を多数保有しているとされ、公表されている技術よりも十数年先を進んでいるといわれています。
アメリカの最新兵器開発のニュースは話題になりますが、ニュースにならない最強の兵器が存在していることを忘れてはなりません。
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